最近では、筋膜ローラーやテニスボールなどで、セルフマッサージをする人が増えました。
すると、体の凝っている部分がゴリゴリとする部分があることに気が付きます。

肩や腰が凝っているところがゴリゴリしています。
体のゴリゴリしている部分は筋肉のコリである場合と、そうでない場合があります。



この記事では、腰のゴリゴリの正体についてご説明します。
首・肩のゴリゴリの正体についてはこちら




腰のゴリゴリの正体とは?
腰のゴリゴリの正体についてご説明します。
腰のゴリゴリは、筋肉・神経・骨の場合があります。
腰のゴリゴリは老廃物ではない
まずはじめに、腰のゴリゴリとしたものは、老廃物ではありません。



ゴリゴリしたものが、マッサージなどでなくなることはないので注意しましょう。
腰のゴリゴリは、筋肉・神経・骨のいずれかの組織です。
ですから、ゴリゴリするからといって過剰に刺激するのは逆効果です。
特に、神経の場合にはゴリゴリと刺激すると、痛くなることもありますので、注意が必要です。
筋肉の場合
背骨から指一本分くらい外側にあるゴリゴリは、脊柱起立筋という筋肉です。



腰痛の方は凝ったり突っ張ったりすることの多い筋肉です。
縦に走行する筋張った筋肉で、マッサージなどでゴリゴリと刺激することが多いです。
また、背骨の際にあるゴリゴリは、多裂筋という筋肉の可能性があります。
骨の場合
背骨から手のひら一枚分ぐらい外側に行くと、骨の突起がゴリゴリと触れることがあります。


このゴリゴリは、腰椎の横突起と呼ばれる部分です。



この横突起の部分には、腰方形筋という筋肉が付着しています。
ですから、この部分のゴリゴリは腰方形筋のゴリゴリの可能性もあります。
神経の場合
神経の中には、皮神経といって皮膚に分布していいる神経があります。



皮神経は細い針金のような感触で、コリコリとしています。
特に骨盤の上の方には、上殿皮神経という神経が多数分布していて、複数個所でコリコリとした感触を感じます。
腰のゴリゴリを刺激する時の注意点
腰のゴリゴリを筋膜ローラーやテニスボールでゴリゴリ刺激する時には注意が必要です。
腰椎の横突起をゴリゴリしてはいけない
まずは、ゴリゴリが腰椎の横突起の場合にはゴリゴリと刺激してはいけません。



マッサージなどでも施術者が筋肉のごりと間違えてゴリゴリと刺激して、翌日揉み返しになりやすい部分です。
このゴリゴリは、筋肉のコリではないので、いくらゴリゴリしても緩むことはありません。
皮神経をゴリゴリしていはいけない
皮神経もゴリゴリしてはいけません。
神経をゴリゴリすると、痛みがでたり、神経自体が緊張してしまうことがあります。



神経が緊張してしまうと、その神経が支配する領域に悪影響が出ます。
急に痛くなった腰痛の時にはゴリゴリしてはいけない
最近よく出会うのが、急に痛くなった腰痛に対して、筋膜ローラーやテニスボールでゴリゴリと刺激して、ギックリ腰になってしまった人です。



急に痛くなった腰痛は炎症が関連することが多いため、ゴリゴリと刺激するとかえって悪化することが多いので注意が必要です。
ゴリゴリと刺激する方法が有効なのは、腰の筋肉が凝っていることが原因の慢性腰痛の方だけです。
※腰痛には、椎間関節や仙腸関節などの関節が原因であったり、椎間板が原因であったりすることが多いため、むやみにゴリゴリと刺激することはお勧めしません。
ゴリゴリと刺激をして良い場合
ゴリゴリと刺激して良い場合は、慢性的な腰痛の方で、凝っている筋肉に対して刺激を行う場合です。



ゴリゴリしている組織が何かわからない場合には、一度専門家に確かめてもらう方が良いです。
手技を専門にしている方は、触診の技術も勉強していますので、ご心配であれば、一度確認してもらうと良いです。