このページは、千葉市緑区おゆみ野のいまい整体院の院長が「腰痛」にお悩みの方に対して書いたページです。
腰痛になった時に、病院に行った方が良いのか?マッサージに行った方が良いのか?はたまた整体院に行った方が良いのか?
色々な選択肢があって、どれが自分の腰痛にとって最善なのか、わからないことがあります。
また、そもそも整体で腰痛が良くなるの?と不安な方もいらっしゃると思います。
院長このページでは、整体ではどんな腰痛が改善出来るのか?、どんなタイミングで整体院に行った方が良いのか?という疑問にお答えします。
・整体で良くなる腰痛
・病院に行った方が良い腰痛
・腰痛で整体に行くタイミング
腰痛は整体で改善するのか?
整体ではどんな腰痛が改善出来るのか?
腰痛には、整体で改善出来る腰痛と、改善出来ない腰痛があります。
整体で改善出来る腰痛
- ギックリ腰(お尻や足にしびれを伴わないもの)
- 朝起きた時の腰痛
- 身体を曲げ伸ばしした時の腰痛
- 座りっぱなし、立ちっぱなしで痛くなる腰痛
- 立ち上がる時の腰痛
- 運動やスポーツをやっている時の腰痛(怪我や病気ではないもの)



整体で改善が出来る腰痛は、筋肉や関節、神経の機能に異常がある腰痛です。
ギックリ腰に関しましてはこちら


整体で改善できない腰痛
一方で整体で改善が出来ない腰痛というのは、難しい言葉で言うと「器質的な異常がある腰痛」です。
器質的異常とは、体の異常部分が物理的にわかる異常のこと。



例えば、異常部分がレントゲンやMRIに映ったり、目で見て異常がわかる状態のことです。
〇器質的に異常がある腰痛
・椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎すべり症
・圧迫骨折
・腰の骨の変形や炎症がある疾患
・内臓の病気による腰痛
こういった腰痛は、整体では対処が出来ません。
椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症に関しましては、本当に椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症が原因である場合と、そうでない場合があります。
そうでない場合は、整体で対処が出来ます。
椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症はこちら




器質的な異常が疑われる腰痛の兆候
〇器質的な異常が疑われる腰痛の兆候
・安静にしていても痛みが強い腰痛
・下肢にしびれを伴う腰痛
・足に力が入らない
・高齢者の急な腰痛
・スポーツをしている若年者の腰痛
自分の腰痛が器質的な異常なのかどうかは、自分では中々判断が難しいです。
ですので、上記しました兆候に当てはまる場合には、病院を受診しましょう。
器質的な異常のある腰痛の落とし穴
器質的な異常のある腰痛は整体では改善が出来ない、と上記しました。
ですが、ここで大切な点があります。
それは、「本当に器質的な異常と腰痛とが関係があるのか?」という点です。
例えば、椎間板ヘルニアはあるけれど、腰痛や足のしびれがない方がいらっしゃます。
また、脊柱管狭窄症と言われた方が、整体で良くなることがあります。
こういった場合に、考えられることは、器質的な異常と腰痛とが関係がなかったということです。



レントゲンやMRIで椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と言われても、腰痛と関係ないことがあるんですか?



はい、椎間板ヘル二アや脊柱管狭窄症と診断されても、整体で症状が良くなる方も多いです。
腰痛で整体院に行くタイミングは?
整体では、器質的な異常が原因の腰痛は対処が出来ない為、上記しました兆候がある方は、まずは病院を受診しましょう。
病院に行ったけれど異常がないと言われた場合や、椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症と言われたけれど経過観察と言われた場合は、機能的な異常が原因である腰痛の可能性が高いです。
この場合には、整体で対処が出来る腰痛であるため、整体院にご来院ください。
器質的な異常の兆候がない場合は、機能的な異常が原因である腰痛の可能性が高いです。
この場合は、整体で対処が出来る腰痛であるため、整体院にご来院ください。
いまい整体院の腰痛に対する整体
いまい整体院では、整形外科で異常が見つからなかったり、特に対処が行われなかった腰痛に対して、姿勢や動きの観察、筋肉や関節などの組織への触診・動きの検査を行います。
こういった検査を行い異常が見つかれば、いまい整体院で腰痛が解決できます。
〇いまい整体院で解決ができる腰痛
・整形外科で異常が見つからなかった腰痛
・姿勢や動きに異常がみられる腰痛
・筋肉や関節に異常がみられる腰痛
いまい整体院で解決ができる腰痛は、筋・筋膜性腰痛・仙腸関節性腰痛・椎間関節性腰痛・神経が原因の腰痛に分類されます。
筋・筋膜性腰痛
筋・筋膜性腰痛は、腰部にある脊柱起立筋や、深い位置にある多裂筋といった筋肉が原因になっている腰痛です。
私の経験では、筋・筋膜性腰痛は他の腰痛と併発していることが多い印象です。



例えば、椎間関節や仙腸関節の動きが悪くなっていることによって、腰部の筋・筋膜に負担がかかるといったことが多いです。
仙腸関節性腰痛
仙腸関節というのは骨盤にある関節です。
仙腸関節性腰痛は、腰よりも骨盤やお尻のあたりに痛みがあることが多いです。
また、下肢にも痛みやしびれを発生させることがあります。



仙腸関節性腰痛は、下肢にも痛みやしびれを発生させることがあるために、坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症と間違われることがあります。
私の経験上、ほとんどのギックリ腰は仙腸関節性腰痛だと思われます。
椎間関節性腰痛
椎間関節性腰痛というのは、腰の背骨にある関節が原因の腰痛です。
腰痛の方で、椎間関節性腰痛の方は多いです。



座る姿勢が悪い方に多いです。
神経が原因の腰痛
最近、上臀皮神経による腰痛がテレビで紹介され、問い合わせを頂くことがありました。
私の経験上、上臀皮神経が単独で悪くなっていることは少なく、仙腸関節の動きが悪くなることで、上臀皮神経が引っ張られていることが多いです。
また、上臀皮神経以外にも、中臀皮神経や外側大腿皮神経など、神経が原因になっている腰痛は多いです。
腰痛の原因はわからない!?
西洋医学的には85%の腰痛が、原因がわからない非特異的(原因不明)腰痛であると言われています。
ですが、これは原因の調べ方に問題があります。
西洋医学では、腰痛の診断に画像診断を行いますが、画像診断では上記しました器質的に異常のある腰痛しかみつかりません。
また、機能的な異常を調べることがほとんどないために、機能的な異常のある腰痛は見逃されてしまい、原因不明とされてしまいます。
整体や、その他手技療法などは、主に機能的な異常のある腰痛の原因を調べ、施術を行います。



画像診断で原因不明でも、整体における検査方法では異常が見つかります。
重要なことは、器質的な異常のある腰痛は、病院で治療を受け、機能的な異常のある腰痛は、整体など手技療法で改善させることです。
椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症と診断された方へ
病院で椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と診断されていても、痛みやしびれの実際の原因が違う方がいらっしゃいます。
本当に椎間板ヘルニアが原因の場合の症状の出方は、神経根症状と呼ばれる感覚の障害、筋肉の萎縮、筋力の低下、腱反射の減弱といった症状がでます。



重症の場合には排尿障害が出ますが、この場合には手術が必要なため、すぐに整形外科に行く必要があります。
脊柱管狭窄症の場合には、間欠性跛行という歩行異常が現れます。
間歇性跛行というのは、少し歩くと足に痛みやしびれが出て歩けなくなってしまいますが、座って休んでいるとまた歩けるようになるという歩行異常です。
病院で椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と言われても、上記のような症状でなければ、整体で解決が出来ることが多いです。



こういった場合の実際の原因は、関節の機能異常が原因であることがほとんどです。
腰痛を解決する際に気を付けて欲しいこと
最近多いのですが、youtubeやTikTokなどで腰痛改善の動画を見て、逆に悪化させてしまう方がいらっしゃいます。



私が知る範囲でも、ギックリ腰になったり、椎間板ヘルニアになった方が数名いらっしゃいます。
特に、急に痛くなった腰痛の場合には、ストレッチや運動、自分で行うマッサージは逆効果になることが多いため、ご注意ください。
腰のゴリゴリの正体とは?
腰痛に関連して、皆様によく聞かれるのが、「腰のゴリゴリとしたものは何なのか?」というご質問です。
確かに、腰にはゴリゴリとした塊のように感じる組織があります。



ですが、そのゴリゴリは一つではなくて、いくつかの種類があります。
大きく分けると腰のゴリゴリは、筋肉・神経・骨の場合があります。
腰のゴリゴリは老廃物ではない
まずはじめに、腰のゴリゴリとしたものは、老廃物ではありません。



ゴリゴリしたものが、マッサージなどでなくなることはないので注意しましょう。
腰のゴリゴリは、筋肉・神経・骨のいずれかの組織です。
ですから、ゴリゴリするからといって過剰に刺激するのは逆効果です。
特に、神経の場合にはゴリゴリと刺激すると、痛くなることもありますので、注意が必要です。
筋肉の場合
背骨から指一本分くらい外側にあるゴリゴリは、脊柱起立筋という筋肉です。



腰痛の方は凝ったり突っ張ったりすることの多い筋肉です。
縦に走行する筋張った筋肉で、マッサージなどでゴリゴリと刺激することが多いです。
また、背骨の際にあるゴリゴリは、多裂筋という筋肉の可能性があります。
骨の場合
背骨から手のひら一枚分ぐらい外側に行くと、骨の突起がゴリゴリと触れることがあります。


このゴリゴリは、腰椎の横突起と呼ばれる部分です。



この横突起の部分には、腰方形筋という筋肉が付着しています。
ですから、この部分のゴリゴリは腰方形筋のゴリゴリの可能性もあります。
神経の場合
神経の中には、皮神経といって皮膚に分布していいる神経があります。



皮神経は細い針金のような感触で、コリコリとしています。
特に骨盤の上の方には、上殿皮神経という神経が多数分布していて、複数個所でコリコリとした感触を感じます。
腰のゴリゴリを刺激する時の注意点
腰のゴリゴリを筋膜ローラーやテニスボールで刺激する時には注意が必要です。
腰椎の横突起や、皮神経は筋肉ではないので刺激しないようにしましょう。
刺激をしても緩んだりなくなったりすることはなく、逆に揉み返しのような痛みが起こることがあります。
また、急に痛くなった腰痛の時には、筋肉に対してであっても、刺激をしないように注意しましょう。
刺激をしても良い場合は、慢性腰痛で筋肉に対して刺激を行う場合です。



いずれにせよ、強い刺激で行うことは避けましょう。
歩く時に痛い腰痛について
歩く時に痛い腰痛についてご説明します。
歩く時に最低限必要な機能
歩く時に必要な最低限の機能は、体を伸ばすことが出来る機能と下肢を体の前後に移動させることが出来る機能です。
体を伸ばすことが出来る機能というのは、腰・背中を真っすぐに立てることが出来る機能です。



体を伸ばすことが出来ないと、杖や歩行器が必要になります。
下肢を体の前後に移動させることが出来る機能というのは、股関節・膝関節・足関節が歩くのに必要なだけ動かせる機能です。
歩くと痛い腰痛の原因
歩くと痛い腰痛の場合には、腰・背中が伸ばせなくなっていたり、下肢を体の前後に十分に動かせなくなっています。
特に、股関節を伸ばす機能が悪くなっていることが多いです。



股関節を伸ばすというのは、下肢を自分の体よりも後ろに移動させるということです。
歩くと痛い腰痛の方は、股関節を伸ばすことが出来ず、その代償動作として、腰を過剰に反らしたり、骨盤を過度に前に倒したりします。
〇代償動作とは?
代償動作というのは、ある体の部分が動かせない場合に、他の体の部分がその動きをカバーするために過剰に動くことです。
例えば、肩の動きが悪く手を十分に上げられない時に、腰を過剰に反らして手を上げようとするなどの動作です。
歩くと痛い腰痛の場合には、こうした代償動作が原因で、腰や骨盤の仙腸関節が痛くなっていることが多いです。
代償動作を起こさないためには、機能が悪くなっている体の部分を見つけ、その体の部分の体の機能を回復させる必要があります。
リハビリや代替医療(整体・鍼灸・整骨院)では、こうした問題のある体の機能を回復させることで、歩くと痛い腰痛を解決します。
体の機能チェック
歩くために必要な体の機能のチェックには、二つの動作が有効です。
①かかとをついたままでフルでしゃがめるか?
まずは、肩幅くらいに足幅を開いて、かかとをついたままでフルでしゃがめるかを確かめてみましょう。
フルでしゃがめない場合には、腰・股関節・膝・足首の曲がる機能のどこかに異常があります。



異常のある部分には、筋肉が突っ張る感じや関節が詰まる感じがあります。
②かかとをついたままでアキレス腱伸ばしの動きが出来るか?
次に、かかとをついたままでアキレス腱伸ばしの動作をしてみましょう。
股関節の前に伸びる感じがなかったり、腰が過剰に反ってしまったり、体を真っすぐに伸ばすことが出来ない場合には、股関節を伸ばす機能が悪くなっています。
寝ると痛い腰痛について
寝ると痛い腰痛は主に3つの場合に分けられます。
- 足を伸ばして仰向けで寝ると痛い場合
- 横向きに寝ると痛い場合
- 朝起きた時に痛い場合
足を伸ばして仰向けで寝ると痛い場合
足を伸ばして仰向けで寝ると腰が痛い場合があります。
これは、股関節の前が硬くなり、足を伸ばした時に腰が引っ張られるために起こる腰痛です。
この状態で長時間寝ていると腰痛になります。
通常は、足を伸ばして仰向けに寝ても腰は痛くなりませんが、股関節の前、特に腸腰筋と呼ばれる筋肉が硬くなっていると、足を伸ばした仰向けの状態が辛くなります。
解決策としましては、股関節の前、特に腸腰筋をストレッチすると良いです。



仰向けで膝を曲げると腰が楽になります。
横向きに寝ると痛い場合
横向きに寝ると痛い場合には、二つの可能性が考えられます。
一つ目は、腰や背中、臀部の筋肉が過緊張にある場合です。
この場合には、横向きになって体を丸めると、過緊張状態にある腰や背中の筋肉を無理に伸ばすことになるため、腰痛になります。
二つ目は、股関節が硬いために、仙腸関節という骨盤の関節に負担がかかる場合です。
横向きになった時に、股関節が硬くなっていると、上になった足の重さが骨盤の仙腸関節にかかり、そのまま長時間寝ていると、仙腸関節が痛くなってきます。
解決策としては、背中から腰、股関節をストレッチやマッサージでほぐすと良いです。
また、抱き枕や、足の間にクッションを挟むことで、腰痛が楽になります。
朝起きた時に痛い場合
朝起きた時に痛い場合には、冷えや血の巡りが悪くなっている可能性があります。
寝ている時には、基本的には動かないので、起きている時に比べて血の巡りが悪くなります。
また、非常に冷えやすいです。
もともと、腰や足などの血の巡りが悪い方は、寝ることでさらに血の巡りが悪くなり、腰部の筋肉に十分な酸素が行き渡らずに、腰痛になることがあります。
解決策としましては、運動を良くするようにして、血の巡りを良くして、寝てる時に体が冷えないようにすることが大切です。
腰痛で座ると痛いが立つと楽な時
座っている時に痛いのに、立つと楽になる腰痛のメカニズムを知るには、まず、座っている時と立っている時の違いに注目します。
座っている時と立っている時の違い
座ってる時と立っている時に一番違いがあるのが、股関節と膝関節です。
立っている時は伸びている股関節と膝関節ですが、座った時には、ほぼ90°に曲がった状態になります。
それに伴い、筋肉と神経も、伸ばされたり縮んだりします。
この時、関節・筋肉・神経に機能の異常があり、上手く伸び縮みしないと、痛みやしびれとして症状が現れます。
また、座っている時には、上半身の重さを骨盤部や腰部で受け止める必要があります。



座っている時に痛いということは、座っている時に、体に不具合があるんですね。



はいそうです。
立っている時に痛くないのは、立つという体の機能には異常がないということです。
逆に座っている時に痛いのは、座るという体の機能に異常があるということです。
腰痛で座っていると痛くて立つと楽な時に考えられる原因
腰痛で座っている時に痛い場合に、考えられる原因は沢山あります。
ですから、関節・筋肉・神経に分けて、原因を考えると分かりやすいです。
関節に原因
関節の原因として考えられるのが、腰仙関節・腰椎椎間関節・仙腸関節・股関節・膝関節です。
腰仙関節
腰仙関節というのは、腰と骨盤のつなぎめにある関節です。
腰の下の真ん中が辺りが痛いのは、腰仙関節に機能異常があるサインです。
座った時というのは、この腰仙関節への負担が立っている時よりも増えます。
ですから、座った時の腰痛の原因として多くみられる関節です。



腰仙関節は、大まかに言うと腰を曲げる動きと伸ばす動きを行う関節です。
ですから、座っている時にも腰を曲げていると痛い人と、腰を伸ばしていると痛い人がいます。
腰椎椎間関節
腰椎椎間関節というのは、腰の背骨の関節です。
この腰椎椎間関節の動きが悪いと、座っていて腰が痛くなることがあります。



腰椎椎間関節の動きが悪いことが原因で起こる腰痛を、椎間関節性腰痛と言います。
仙腸関節
仙腸関節というのは、骨盤の関節です。
座っている時というのは、立っている時とは違って、骨盤が固定されてしまいます。
ですから、骨盤の関節である仙腸関節が上手く動かないと、上半身の重さを支えられずに腰やお尻に痛みが出ます。
股関節
座っている時というのは、股関節が90°程度曲がります。
ですから、股関節の曲がる機能に異常があると、腰や仙腸関節や股関節に痛みが出ます。



股関節の後ろの部分が硬いと、座った時にお尻が痛くなったり、坐骨神経痛が起こったりします。
膝関節
座っている時には、股関節と同様に膝関節も曲げた状態になります。
膝の関節が上手く曲げられないと、筋肉や神経が引っ張られて、腰痛が起こることがあります。
筋肉に原因
座っている時の腰痛の原因が筋肉にある場合には、特にお尻の筋肉や内腿や腿裏の筋肉が硬くなっていることが多いです。
お尻の筋肉
お尻の筋肉の梨状筋が硬くなると、座っている時に、坐骨神経を圧迫したり、骨盤を引っ張ったりして、腰痛の原因になります。
また、大殿筋や中殿筋、小殿筋といったお尻の筋肉も、座っている時に硬くなりやすいです。
下肢の筋肉
下肢の筋肉では、腿の裏にあるハムストリングスという筋群が硬くなりやすく、その影響で坐骨神経を圧迫したり、骨盤を引っ張ったりして、腰痛の原因になります。
また、座った時には、内転筋と呼ばれる内腿の筋肉も硬くなりやすいです。



内転筋が硬くなると、腰が伸びなくなりますので、腰痛の方は、必ず機能回復させる必要のある筋肉です。
神経に原因
座った時の腰痛の原因が神経にある場合には、坐骨神経が圧迫を受けたり、引っ張られたりしている可能性があります。
坐骨神経はお尻や腿の裏を走行しているために、座っている時には圧迫やけん引を受けやすいです。



立っている時に坐骨神経痛が出る場合には、坐骨神経痛の原因が、腰の関節や股関節の関節機能の異常にあったり、足首が上手く曲がらなくなっていることにあったりします
上半身の姿勢
上記の原因以外に考えられるのは、頭部や肩の位置関係です。
特に頭部の前方移動は、腰への負担を増加させます。



よく言われるのがスマホ首と言われる、スマートフォンを見ている時の頭部前方移動姿勢です。
また、巻き肩と言われる肩の位置が内側に巻いてしまう姿勢の異常が、腰痛の原因になることがあります。
腰痛で座ると痛いが立つと楽な時の整体での対処法
腰痛で座った時には痛いが立つと楽な時の整体での対処法をご説明します。
関節に対してのアプローチ
整体におきましては、腰仙関節・腰椎椎間関節・仙腸関節・股関節・膝関節の調整が必要になります。
腰仙関節・仙腸関節といった骨盤の関節が特に重要で、この部分の機能異常がしっかりと改善されると、ほとんどの方の腰痛が改善します。
それでも、腰痛が良くならない時には、腰椎椎間関節といった腰の背骨の関節や、股関節・膝関節を調整します。



座っている時に痛む腰痛の原因は、ほとんどが関節の機能異常です。
座る時に痛い方でも厳密にいうと、腰を伸ばした方が楽な人と腰を曲げた方が楽な人がいます。
これは、腰仙関節の動き制限されている方向を表していて、腰仙関節の機能障害を解消すると、腰痛も解消されます。
筋肉に対してのアプローチ
私の経験上は、座っている時の腰痛の原因は、関節の機能異常なのですが、それだけで解消されない時には、筋肉や神経にもアプローチします。
座った時に痛い腰痛の時には、お尻の筋肉と、内腿の筋肉の硬さを取ることが重要になります。
お尻の筋肉では、梨状筋・大殿筋・中殿筋・小殿筋といった筋肉を緩めます。
内腿の筋肉は内転筋という筋肉で、背中が丸くなっている方は、かなり硬くなる筋肉なので、お尻の筋肉と同様に、硬さを取ることが必要になります。
神経に対してのアプローチ
座っている時の腰痛におきましては、坐骨神経が圧迫されたり引っ張られたりしない状態にすることが必要です。



坐骨神経の走行が悪い時に、骨盤の坐骨と言われる部分と、椅子との間で坐骨神経を挟んでしまうことがあります。
坐骨神経は、お尻を通って、足の先まで行きます。
ですから、その通り道のどこかで機能異常が起こると、坐骨神経痛が起こる可能性があります。
座っている時には、お尻や腿の裏、膝の外側、ふくらはぎといった部分で坐骨神経が圧迫されたり引っ張られたりする可能性がありますので、この部分ではしっかりと機能を改善させる必要があります。
セルフケアで大切なこと
セルフケアで座っている時の腰痛を改善する時に大切なことをご説明します。



私は日々整体で腰痛に対処していますので、それ以外で大切なことをお話させて頂きます。
なるべく立つ
それが出来れば苦労はしないというお声が聞こえてきそうですが、一番大切なことが、なるべく座る時間を減らして、なるべく立つことです。
座っている時に腰が痛くなる人は、座ることでさらに腰痛を酷くしてしまいます。
ですから、まずは座っている時間を減らして、なるべく腰痛を酷くしないことが大切です。



座っている時には、腰が丸くなりやすく、腰を伸ばしたくなってきます。
そういった時には、早く立ち上がって腰を伸ばして欲しいという体からのサインが出ていますので、すぐに立ち上がりましょう。
運動不足を解消する
座っている時に腰痛が起こる方は、運動不足で、腰や下肢の血流が悪くなっている方が多いです。
ですから、良く歩いたり、体操をするなどして、運動不足を解消することも大切です。
ストレッチをする
ストレッチが必要な部分は、腰ではなくて、下肢です。
特に、お尻や内腿、ふくらはぎのストレッチをしましょう。
良い座り方はあるのか?
座っている時に腰が痛いのだから、座り方が悪いと考える方もいらっしゃいます。
ですが、座っている姿勢が悪くても、特に痛みがない方も多いですし、一方で姿勢が良く見えても腰痛や首の痛みなどに悩んでいる方も多いです。



私の経験上の考えですが、体の痛みと姿勢は一般的に言われているよりも関係がないと私は考えています。
実際に、座っている時に姿勢が良く座れるという器具を使って腰痛が悪化したり、良い姿勢で座り始めたら腰が痛くなってきたという方もいらっしゃいます。
〇姿勢が良くなる器具について
座位姿勢が良くなる器具に関しましては、関節が適切に動かない人がその器具を利用することで関節が動くようになることはないと思います。
実際に関節の機能異常がある人がその器具を利用すると、他の部分が痛くなってきたり、座り辛くなったりするといった証言を聞きます。
ですから、そういった器具は元々関節の機能に問題がない人が、その良い状態を維持するために使うものだと私は考えています。
ですから、重要なのは座り方や姿勢ではなくて、やはり体の各関節が適切に動く状態でいることなのだと思います。



体の各関節が適切に動かない状態で、良い姿勢でいることは逆に痛みを引き起こします。
座っている時の腰痛の対処法
座っている時の腰痛の対処法として、まず重要なのが体の各関節(特に腰仙関節)を適切に動くようにすることです。
そして、次に長時間の座位はさけて、30分から1時間程度で立ち上がることが必要だと考えています。



この二つのことが出来ている方は、今のところ腰痛が解消されています。
腰痛の原因はストレスにあるというのは本当か?
そもそもストレスとは?
ストレスという言葉が今現在の意味で使われるようになったのは、カナダ人の生理学者であるハンス・セリエ(1907~1982)によって提唱されたストレス学説(1936)からであると言われています。
ストレス学説をざっくりいうと、人間の体の外部からの刺激が、体の内部に反応を起こすという学説です。
今聞くと、そんなことは常識であると感じますが、どうやらストレス学説が発表された当時は、こういった考え方がなく、パラダイムシフトと言えるくらいの衝撃だったようです。ストレス学説によると、外部からの刺激をストレッサー、体の内部で起こる反応をストレスと呼びます。



今現在では、ストレッサーもストレスも、一緒にしてストレスと呼んでいますね。
ストレッサーには、物理的ストレッサー・化学的ストレッサー・生物的ストレッサー・心理的ストレッサーなどがあります。
| 物理的 | 暑さ寒さ・気圧・光・音・圧力 |
| 化学的 | 化学物質・有害物質・薬剤 |
| 生物的 | 細菌・ウィルス |
| 心理的 | 緊張・不安・怒り・恐れ |



こう見るとストレスってたくさんあるんですね。



一般的には、心理的ストレッサーのことをストレスということが多いですが、実際には人間の内部に反応を起こす外部からの刺激のことなので、沢山あります。
ストレスを受けるとどんな反応が起こる?
人間の体は、外部からの刺激を受けた時に、体の内部環境を維持しようとします。



例えば、気温が10℃になった時に、体温も10℃になってしまったら大変ですね。
そうならないように、体は色々な反応を起こして、体温を維持しようとします。
こういった体の内部の環境を維持しようとする反応が、外部の刺激に合わせて起こるようになっています。



環境が変化しても、体の内部の状態を維持するために、体が頑張ってくれているんですね。
ストレスに対抗するために、体では、様々なホルモンが分泌されてたり、自律神経が働いて、体の内部環境を維持します。
ストレス状態が続くことが問題
現代で使われているストレスのイメージから考えると、ストレスはない方が良いと考えてしまいます。
ですが、ストレスがまったくないと人間は生きていくことが出来ません。



例えば、重力という刺激がなければ、人間の体は機能を維持できません。
また、免疫の機能や、循環の機能、内臓機能、筋肉や神経のの機能など、ありとあらゆる人間の機能が、外部からの刺激とのやりとりで維持されています。
では、ストレスの何がいけないかというと、ストレス状態が過剰に続くことです。
人間の体は、長期間ストレスに対抗することが出来ません。
必ず限界があります。



確かに、サウナにも少し入るなら気持ちいいですが、何時間も入ることは出来ないですもんね。
ストレスに対抗できなくなった時に、病気になったり、体に不具合が起こったりします。
腰痛の原因はストレスにある?
腰痛の原因をストレスの観点から考えると、物理的なストレッサー・心理的なストレッサーが考えられます。
物理的なストレッサーというのは、体にかかる圧力です。
姿勢が悪かったり、長時間座っていたりすることで、筋肉や関節には過剰な圧力がかかります。
心理的なストレッサーというのは、緊張です。
緊張することで、筋肉が硬くなったり、血流がわるくなったりします。



腰痛にも内臓の病気が原因であったりすることもありますが、多くはストレス(外部からの刺激)が原因であると言えます。
ストレスの観点から考えると、腰痛の原因はストレスにあると言えますが、他のほとんどの体の不調や病気もストレスが原因と言えてしまいます。
ストレス学説とTMS理論との混同
腰痛に関しましては、ストレス学説の他に、TMS理論という考え方があります。
TMS理論は、ニューヨーク大学医学部教授ジョン・E・サーノ博士が確立した理論です。
TMSは、Tension Myositis Syndromeの略称で、日本語では「緊張性筋炎症候群」となります。
TMS理論は、心理的な緊張によって、血管が収縮して血流が悪くなり、患部が酸欠になることで痛みが出るという理論です。
このTMS理論の日本の第一人者の長谷川淳史氏が、「腰痛は(怒り)である」という本を出しています。
長谷川氏は、腰痛の原因は、怒りという感情を抑圧することにあると言っています。



本当は怒りが自分にはあるけれど、誤った情報や、怒りを認められない理由が自分にはあることで、腰痛という症状があらわれているという考え方です。
最近では、TMS理論も知られるようになってきているのですが、ストレス学説とTMS理論が混同して語られていることがあります。



ストレス学説とTMS理論は何が違うんですか?



ストレス学説では、ストレッサーという外部刺激が腰痛の原因になっているという考え方です。
一方で、TMS理論では、心理的ストレス(怒り)を脳が誤って認識することで、腰痛が起こるという考え方です。
ですから、ストレス学説では、ストレッサーを取り除くことが目的になりますが、TMS理論では、ストレッサーを取り除くのではなくて、脳の誤った認識を正すことが目的になります。



なるほど、TMS理論では、脳の誤った認識が正されれば、腰痛が良くなるという考え方なんですね。



はい、ですが私個人的な意見としましては、ストレス学説とTMS理論の両方が腰痛を良くするのには大切だと考えています。
まずは、腰痛の原因になっていると考えられるストレッサーを取り除き、それでも腰痛が良くならなければ、脳の誤った認識の可能性を疑うのが良いと考えています。
