10月18日土曜日は臨時休業です。

千葉市で四十肩・五十肩にお悩みの方へ

このページは、いまい整体院の院長が「四十肩・五十肩」にお悩みの方に向けて書いたページです。

・四十肩、五十肩はどんな症状でどう対処したらよいのか?
・四十肩、五十肩が全然良くならないので、解決方法は本当にあるのか?
・いまい整体院で四十肩、五十肩は解決するのか?

※こういった疑問をお持ちの方に向けて書かせて頂いています。

四十肩・五十肩に関しましては、実際に回復の経過をみさせて頂いている経験から考えて、間違った情報が多いと感じています。

院長

四十肩・五十肩は、病期に合った対処をしないと、悪化してしまう可能性があります。

ですから、まずは四十肩・五十肩に関する正しい情報を知ることが大切です。

四十肩・五十肩は病期に合った対処をしていけば、回復していく症状ですのでご安心ください。

四十肩・五十肩とは

四十肩・五十肩というのは、俗称で、正確には肩関節周囲炎と言います。

肩の関節や周囲の組織に炎症が起こることで、四十肩・五十肩が始まります。

院長

炎症が起こっていなければ、五十肩ではありません。

肩の周囲の組織に炎症が起こり、次に肩関節が拘縮(関節が硬くなる)し、拘縮が治っていくという経過を辿ります。

四十肩・五十肩と年齢

四十肩・五十肩というのは、その名の通り40代~50代の方が多いです。

院長

私の経験上では、一番お若い方は39歳の方がいらっしゃいました。

なぜ、この年代に多いのかについては、正確なことはわかりませんが、女性の場合にはホルモンバランスの乱れと、それに伴う筋力の低下が関係していると思われます。

四十肩・五十肩というからには、40代~50代の方しかならないのかと思われますが、60代や70代の方も四十肩・五十肩になります。

ですが、70代の方は五十肩ではなく、腱板の損傷や断裂といった、違う病態のことの方が多いので、70代の方が肩に痛みを感じた時には、すぐに整形外科に行くことをお勧めします。

四十肩・五十肩の症状

四十肩・五十肩で起こる症状は、大きく分けて二つあります。

四十肩・五十肩の症状

①肩や肩の周囲の痛み、しびれ
②肩の関節の拘縮(肩関節の可動域制限)

院長

痛み、しびれと関節の拘縮は、病期の変化に従って、段階的に起こってきます。

私の経験上は、五十肩のはじめの方は、肩の前や肩の広い範囲に強い痛みが出ます。

そして、肩関節が拘縮し始めると、腕にしびれを感じたり、肩の後ろ側に痛みを感じることが多くなります。

四十肩・五十肩の症状は、他の肩の疾患と似ていることも多いです。

ですから、肩に痛みを感じた時には整形外科に行き、自分の肩の病態を診断してもらう必要があります。

A子さん

症状からは自分が五十肩なのか?そうではないのか?がわからないんですね。

関節の拘縮について

関節の拘縮というのは、関節のズレや動きの悪さといった機能的な障害ではなく、関節や周囲の組織が質的に変化した器質的な障害です。

具体的には、関節包が硬くなってしまったり、でこぼこになってしまったり、肩峰下滑液包が周囲の組織とくっついてしまったりします。

五十肩が治るのに時間がかかるのは、このように組織が質的に変化してしまうからです。

※機能的な障害は、器質的な障害に比べて圧倒的に早期に解消します。

四十肩・五十肩で腕の痛み・だるさがある時

四十肩・五十肩というのは、通称で実は多くの病態があります。

そうした中で、腕にまで痛みやだるさが出る場合には、首から指先にかけてのどこかで、神経・血管が圧迫やけん引(引っ張られている)されている可能性があります。

院長

神経・血管というのは、圧迫されたり引っ張られたりすることで、痛み・だるさ・しびれなどの原因になります。

神経の圧迫・けん引

四十肩・五十肩の時には、首や胸や脇の下の筋肉の緊張が強くなります。

また、四十肩・五十肩の時には、肩が強く巻き込みために、胸の前やわきの下の神経の通り道が狭くなります。

その時に、筋肉の間を通っている神経を圧迫したり、引っ張ったりすることがあります。

すると、肩の痛みだけでなくて、腕に痛みやだるさが出ることがあります。

院長

この症状を胸郭出口症候群と言います。

また、上腕二頭筋(力こぶの筋肉)や肘の関節にも硬さや動きの悪さがあると、肘より先にも痛みやしびれが出ることがあります。

血管の圧迫による血流不足

四十肩・五十肩の時には、肩の巻き込みが強くなるため、鎖骨の下や脇の下にある血管を圧迫してしまうことがあります。

院長

鎖骨の下や脇の下には、腕に行く太い血管が通っています。

血管が圧迫されることで、腕の血流が悪くなると、痛みやだるさが出ることがあります。

A子さん

血流が悪くなると痛みやだるさが出るんですか?

院長

はいそうです。

誰でも一度は、朝起きた時に自分の腕を枕替わりにしていて、腕がしびれたり、だるくなっていた経験があると思います。

人間の体は、血流が悪くなり酸素不足になると、痛みやだるさといったサインが出るようになっています。

四十肩・五十肩の原因

四十肩・五十肩の原因は、今現在不明です。

院長

外傷(怪我)と違い、五十肩は自然となることが多いため、五十肩になる瞬間の研究ができないのだと思います。

ですが、私の経験上では、五十肩になりそうな肩の状態はわかります。

どんな状態かというと、上腕骨がかなり上に向けて突っ込んでいて、周辺組織を挟んだり圧迫したりしている状態です。

過去に、肩関節がこの状態になっていた方が、後に五十肩になり、ご来院されたことが2回あります。

A子さん

痛くないと放っておいてしまいます。

院長

そうですね。

ですが、この状態は本当に危険なので、できれば五十肩になる前に、対処した方が良いです。

私が考える五十肩の原因

五十肩の原因は不明ですが、私が経験上考えている原因はあります。

その原因は、男女で違います。

女性の五十肩の原因は、ホルモンバランスの乱れと筋力低下です。
男性の五十肩の原因は、肩の使い過ぎです。

女性の場合には、ホルモンバランスの乱れがあり、それに伴った肩の筋力低下が五十肩の土台としてあります。

その上で肩に負担がかかり、炎症が起こっていると感じています。

院長

女性の場合には、明確な原因が思い当たらず、急に五十肩になったということが多いです。

男性の場合には、ゴルフのやりすぎなど、肩を使い過ぎているという明確な理由があることが多いです。

四十肩・五十肩の3つの病期

四十肩・五十肩にはある程度共通する病期が3つあります。

①炎症期
肩や肩の周囲の組織に炎症が起こり、肩が痛くて動かせなくなる時期

②拘縮期
炎症が治まると共に、肩の関節が拘縮し始めて、肩が動かせなくなる時期

③回復期
痛みがなくなり、肩の拘縮が改善し始める時期

炎症期

四十肩・五十肩は肩や肩の周囲の組織に炎症が起こることで始まります。

院長

肩が痛くなり、痛みのせいで肩が動かせなくなります。

この状態になった時にまずするべきことは、整形外科に行くことです。

多くの方が、肩が痛くなり始めた時点では整形外科に行きません。
ですが、このことが四十肩・五十肩の経過を悪くしてしまう原因になっています。

A子さん

なぜすぐに整形外科に行くことが必要なんですか?

院長

それは、すぐに整形外科に行った方が良い理由が二つあるからなんです。

整形外科にすぐに行った方がよい二つの理由

①炎症期には整形外科での注射療法や薬物療法が必要だから
②その他の疾患との鑑別が必要だから

炎症期には早期に炎症を治めていくことが必要になります。

そのためには、整形外科での注射療法や薬物療法が必要になります。

院長

なるべく早期に炎症を治めることで、次に起こる関節の拘縮が軽度で済むようになります。

五十肩において早期に炎症をおさえることの大切さ

五十肩というのは、肩や肩の周辺組織に損傷や炎症が起こります。
そして、その炎症が拡がったり長く続くことで、肩の組織が癒着したり変性して、肩の関節拘縮が起こります。

ですから、炎症を早期におさえることができれば、その後の経過もよく、関節拘縮の度合いも少なくすることが出来ます。

逆に、炎症を長引かせたり、一度おさまった炎症を再び起こしてしまったりすると、その分経過が悪くなります。

このように、五十肩におきましては、炎症を早期におさえることが重要になりますので、肩が痛くなったら一度医療機関を受診しましょう。

そして、炎症期において一番必要なことは、その他の疾患との鑑別です。

四十肩・五十肩は、他の肩の疾患と症状が似ているため、四十肩・五十肩と他の肩の疾患を早い段階で鑑別する必要があります。

院長

特に腱板損傷や腱板断裂といった病態との区別が重要になります。

五十肩がなかなか治らず、後に腱板損傷や腱板断裂であったことが分かった方がいらっしゃいます。

また、介護をされている方で肩の剥離骨折であった方もいらっしゃいました。

A子さん

五十肩に似ている症状でもいろいろな病態があるんですね。

拘縮期

炎症が治まってくると、次に関節が拘縮してきて、関節の可動域が減少してきます。

院長

関節が拘縮するのは、炎症によって、肩や肩の周囲の組織が変化し癒着してしまうからです。

関節の拘縮には、肩が硬くなり可動域が減少するため、心配になる方が多いです。

ですが、関節の拘縮は、炎症が治まり肩や周辺組織が回復し始めたことを表しています。

関節の拘縮は炎症で変化してしまった組織が回復するのに必要な過程です。

拘縮期を適切に経過させると、回復期に入ります。

回復期

回復期に入ると、肩の痛みはほとんどなくなり、肩の拘縮も改善し始めます。

回復期には炎症が治まっているため、積極的に肩の関節を動かしていくことが必要になります。

肩の関節を動かしていくことで、炎症により変化してしまった組織が、元の状態に戻っていきます。

院長

回復期に適切に関節運動を行わないと、関節の可動域制限が残ってしまうことがあります。

五十肩は、痛みがなくなり生活に支障がない程度の可動域が獲得されると、治ったと考えてしまうことがあります。

ですが、関節可動域の制限が残っている方も多く、最後までしっかりと、関節可動域を回復させることが重要です。

四十肩・五十肩に対する整体の効果

四十肩・五十肩に対する整体の効果をご説明します。

整体が四十肩・五十肩改善に介入出来る時期

四十肩・五十肩に対して、整体が介入出来るのは、炎症の強い時期が過ぎた後です。

院長

炎症が強い時期には、強い痛みがあったり、肩に熱感や腫れがあったりします。

こういった状態の方は、まず炎症を抑えるために、病院に行くことをお勧めします。

炎症が強い時期が過ぎると、動かした時に肩が痛む状態や、肩の関節が硬くなり動かし辛くなる状態になります。

整体が改善出来る四十肩・五十肩は、こういった状態の四十肩・五十肩です。

四十肩・五十肩の改善ポイント

四十肩・五十肩の改善ポイントは、痛みの改善関節可動域の改善の二つです。

四十肩・五十肩の痛みと関節可動域が狭くなる原因は、筋肉・関節・神経・関節包・滑液包といった組織が硬くなり、機能が悪くなることです。

整体では、この2つのポイントを改善します。

肩の関節は、グルグルと動きます。

ですが、関節の動く範囲が他の関節と比べて広いために、肩の様々な組織が痛んだり、悪くなることが多いです。

整体では、その悪くなった組織の機能を、一つ一つ改善していきます。

痛みの改善

四十肩・五十肩の痛みには、「動かした時に痛い」・「動かさなくても痛い」の2種類あります。

動かした時に痛い

肩を動かした時に痛いのは、肩を動かした際に、硬くなった組織が伸ばされたり、関節に組織が挟みこまれてしまうからです。

院長

整体では、硬くなった筋肉・靭帯・関節包といった組織を柔軟性のある状態にします。

そうすることで、関節の動きも良くなり、動かした時の痛みが改善します。

動かさなくても痛い

肩の関節を動かさなくても痛い時には、炎症があったり、血液やリンパの循環が悪くなっていたりします。

院長

整体では、肩回りの血液やリンパの循環を良くすることで、間接的に炎症を抑えていきます。

血液やリンパの循環が改善すれば、炎症もおさまり、痛みも解消されます。

夜間痛(夜の痛み)について

四十肩・五十肩の痛みの症状として、夜間痛(夜の痛み)がある方がいらっしゃいます。

夜寝ている時に、肩が痛くて起きたり、眠れなくなってしまう症状です。

夜間痛は、炎症や、血液の流れやリンパ等の流れが滞ることが原因になって起こります。

整体では、肩回りの硬くなっている筋肉をほぐして、関節の動きを改善することで、夜間痛を改善していきます。

この夜間痛を改善することが、四十肩・五十肩改善の第一歩になります。

院長

夜間痛のある方は、寝る時に肩や腕を冷やさないように、袖のある服を着ましょう。

また、肩や腕の下にクッションを置くといったことをすると、痛みが楽になることがあります。

関節可動域の改善

一般的に、四十肩・五十肩は、炎症が起こる時期の後に、肩の関節が硬くなる時期がくると言われています。

肩の関節が硬くなる原因には、関節の外の問題と関節の中の問題があります。

院長

実際には、炎症があまりなくて肩の関節が硬くなってきたり、炎症が起こった後、肩の関節が硬くならない人がいたりして、経過は様々です。

関節の外の問題

関節の外の問題というのは、筋肉・靭帯・神経・関節包といった組織が硬くなったり、動きが悪くなったりしている問題です。

整体では、硬くなっている組織を柔らかくし、動きを良くすることで、関節可動域を改善していきます。

関節の中の問題

関節の中というのは、本来ツルツルと滑る状態にあります。

そのおかげで、関節が動く状態が保たれます。

ですが、炎症が起こると、組織が傷つき、関節内がツルツルではなくて、デコボコした状態になります。

整体では、このデコボコした関節内の状態を改善していきます。

院長

関節内のデコボコした状態を改善していくには、数か月といった長い時間がかかります。

肩甲骨と四十肩・五十肩の関係

四十肩・五十肩には、肩だけではなくて、肩甲骨の深く関係しています。

肩甲骨は、肩を動かす時の土台になっていると共に、肩の動きをサポートします。

四十肩・五十肩の人は、肩甲骨の動きが悪くなっていて、長年肩の関節に負担をかけています。

四十肩・五十肩の根本的な原因は、肩甲骨の動きの悪さともいえます。

ですから、整体でも、四十肩・五十肩の人に対しましては、肩甲骨の動きを良くすることを重点的に行います。

病院に行く意義

肩が痛くなって病院に行ったときに、「特に異常なし」と言われたり、「五十肩ですねと言われ痛み止めとシップだけで終わった」ということがあります。

院長

こういったことがあると、病院にいっても何か治療をしてくれるわけじゃないから病院には行かないという人がいらっしゃいます。

ですが、ここで大切なのは、すぐに医療機関で治療をすべきことがないと分かったということです

肩の痛みで一番最初にした方が良いのが、肩の痛くなった原因がすぐに医療機関で治療が必要なものであるのかをはっきりさせることです。

ですから、病院に行って、特に治療をされなかったということは、すぐに医療機関で対処が必要な肩の異常ではないということです。

このことをハッキリさせるためにも、肩が痛くなった時には、医療機関を受診しましょう。

どんな時に整体を受ければ良いのか?

  • 肩の痛みがおさまってきたが、肩の関節が動かなくなってきた時
  • 病院では異常なしと言われたが、肩の痛みが引かない時
  • 夜間痛が長引いている時
  • 肩の動きの制限がいつまでも残っている時
  • 色々な手段を試したが効果がみられない時
院長

こういった時には、整体を受けて頂ければと思います。

また、基本的には、肩の痛みが出てきた時には、一度病院に行くことをお勧めします。

A子さん

五十肩の場合には、一度病院に行った後で、整体に行った方がよいんですね。

院長

病院やリハビリ、そして整体・整骨院・鍼灸院などは、それぞれ役割があって、対処が出来る状態が違います。

症状をしっかりと改善していくには、適切な時期に適切な対処をする必要があります。

優先順位としましては、病院の後に、整体の順番が良いです。

いまい整体院における3つの病期の対処

いまい整体院では、四十肩・五十肩が疑われる方は、一度整形外科に行くことをお勧めしています。

院長

四十肩・五十肩におきましては、整形外科で炎症のコントロールをしながら、整体で体の機能異常を回復させることが最善だと考えています。

炎症期における対処

炎症期には、炎症によって肩や肩の周囲の筋肉が緊張します。

その影響で、血管や神経が圧迫され、痛みが強くなったり、腕にしびれが起こったりします。

院長

炎症期では、整体によって筋肉の緊張を緩和し、血管や神経への圧迫を軽減する必要があります。

四十肩・五十肩の炎症期には、夜寝ている時にも肩が痛む(夜間痛)ことが多いです。
夜間痛は、筋緊張を緩和することで、かなり楽になります。

拘縮期における対処

拘縮期になると、肩の関節が硬くなってきます。

ですが、この時期に無理に肩の関節を動かすと、再度炎症が起こったり、かえって組織の治癒を遅らせてしまうことになります。

拘縮期には、肩の関節運動は最小限に控え、肩甲骨やその周囲の関節運動を最大限引き出すことが重要になります。

院長

関節が硬くなり段々と関節可動域が減少してきますが、それは炎症が治まってきた証拠です。

A子さん

関節が硬くなってくるのは、悪くなってきたのではなくて、治ってきているからなんですね。

四十肩・五十肩の拘縮期は、痛みは減ってきますが関節が硬くなってくるため、ご本人も、施術者も悪くなってきたのではないか?と不安になる時期です。

ですが、炎症が治まりきらない内に硬くなってきた肩の関節運動を無理に行うと、再度炎症が起こり、経過が悪くなってしまいます。

数年間四十肩・五十肩が治っていない方は、このような状況になっていることが多いです。

回復期における対処

回復期に入ると、炎症が治まり、肩の関節拘縮の進行も止まります。

院長

回復期には、いままでとは違い、積極的に肩の関節運動をする必要があります。

肩の関節を動かすことで、関節の癒着や組織の変性が、元の状態に回復していきます。

いまい整体院でも、積極的に肩の関節運動を行い、肩の関節の回復を促します。

五十肩の整体における治療順序

整体における五十肩の治療順序をご説明します。

1.肩峰下滑液包の開放

肩峰下滑液包というのは、肩関節にあるクッションです。

このクッションが炎症によって、筋肉などの組織とくっつくと、関節可動域制限や、内圧の変化によって夜間痛などの痛みを引き起こします。

院長

痛みと関節拘縮の両方の観点から、まずはじめに、改善するべき組織です。

2.肩関節内旋の動きの獲得

次に行う必要があるのが、肩関節の内旋の動きの獲得です。

院長

なぜ、内旋の動きを獲得する必要があるのかというと、てを上げる時の動作や、手を後ろに回す動作をする上で、必要になる動きだからです。

肩関節の内旋の動きを改善するには、肩の後ろの組織の緊張を取り除いたり、組織同士の滑走を改善する必要があります。

肩の後ろの組織の緊張は、関節拘縮だけでなく、痛みやしびれの原因にもなります。

肩関節の内旋の動きが完全に獲得できると、手を挙げる時の動きが大部分改善されます。

3・肩関節外旋の動きの獲得

肩関節の内旋の動きが獲得出来た後は、肩関節外旋の動きを獲得する必要があります。

院長

肩関節外旋の動きが獲得できると、手が横方向に上がるようになったり、挙上の動作が最後まで出来るようになります。

肩峰下滑液包が解放され、肩関節の内旋外旋の動きが完全に獲得されると、五十肩が治ったと言える状態になります。

五十肩を整体ではすぐに改善させることが出来ない理由

五十肩に関しましては、私も開業当時から診させて頂いていますが、数回の施術では完治させることが出来ない疾患の一つです。

院長

肩のインピンジメント症候群など、五十肩に似た疾患では数回の施術で改善が可能なことも多いです。

五十肩をすぐに改善させることが出来ない一番の理由は、五十肩の病態には炎症が関係しているからです。

五十肩は炎症が起こっている

五十肩というのは、実際には様々な病態があります。

ですが、五十肩の多くは、炎症が関係しています。

院長

肩回りのどこかに炎症が起こって、肩に痛みや関節の可動域制限が起こります。

炎症が起こると組織が変化する

肩回りに炎症が起こると、肩回りの組織が変化します。

どのように変化するかというと、組織同士がくっついたり、デコボコしたりという変化です。

この変化によって、肩の関節可動域が制限されたり、肩に痛みが出たりします。

院長

肩回りには炎症が起こりやすい組織がいくつかあります。

代表的なものが、肩と上腕骨の間にある滑液包というクッションの役割をしている肩峰下滑液包という組織です。

その他、筋肉の腱であったり、関節包といった組織にも炎症が起こる可能性があります。

変化した組織が元に戻るのには時間がかかる

炎症によって変化してしまった組織が元に戻るには、ある程度の時間がかかります。

それは、切り傷が一瞬では塞がらないのと同じです。

炎症によって肩の組織に起こった変化が元の状態に戻るには、適切な刺激を加えて三ヶ月~半年くらいの時間がかかります。

一瞬で改善が出来たとされる五十肩のウソ

五十肩は炎症が元になっている疾患なので、すぐに改善することはありません。

なぜなら、五十肩を改善するには、炎症によって変化してしまった組織を元の状態に戻す必要があるからです。

変化が起こってしまった体の組織が元の状態に戻るためには、数か月の時間が必要です。

院長

一方で、五十肩が一回の整体施術で改善したという話を聞きます。

確かに肩の疾患の方で、一回の整体施術で良くなってしまうことがあります。

ですが、その肩の疾患は五十肩ではなく、多くの場合インピンジメント症候群という疾患です。

インピンジメント症候群は、肩の関節の位置がズレていることが原因で起こる疾患ですので、肩の関節の位置を整体で戻すことで、肩の関節の可動域や痛みが解決します。

肩の関節の位置のズレは、組織の変化が伴わないため、一回の施術でも改善が見込めます。

インピンジメント症候群とは

肩のインピンジメント症候群というのは、肩の関節のスペースが狭くなることで、肩を動かした時に、肩甲骨と上腕骨の間で滑液包や筋肉の腱などが挟まれてしまい、痛みや関節の可動域の制限が起こる疾患のことを言います。

肩の関節は動きが大きいため、その分安定性が低く、関節の位置のズレが起こりやすい状態にあります。

ですから、インピンジメント症候群が起こりやすく、多くの方が意識はしていなくても、多少のインピンジメント症候群が起こっています。

インピンジメント症候群を改善するには、関節の位置を正しい状態に戻す必要があります。

五十肩はどのくらいで治るのか?

五十肩は自然と一年くらいで治ると言われることがあります。

院長

医学的には、一年から一年半くらいで治るとされています。

ですが、これは上手く五十肩が経過した場合です。

実際には、数年五十肩の症状が続いたり、関節拘縮が治りきらずにお悩みの方も多いです。

ですが、上記しましたように、早期に整形外科に行き炎症期をなるべく短くし、徒手療法による介入を行うと、炎症期からみさせて頂いた方でも十か月ほどで、治ります。

院長

拘縮期の方は半年程度、回復期の方は三ヶ月程の期間で治ります。

五十肩におきましては、徒手療法による介入も重要ですが、それ以上に病期において適切に管理することが重要です。
おそらくですが、しっかりと管理さえすれば、五十肩は一年から一年半ではなくて十か月程で治るのではないかと考えています。

五十肩の拘縮期に入った方で、肩の可動域が90°ない方がいらっしゃいます。
この場合の五十肩は、重症の五十肩であると経験上考えられ、治るまでに一年程かかります。
ですから、やはり大切なのは、炎症期になるべく早く炎症を治めることで、次にくる関節拘縮の程度をなるべく軽くすることです。

五十肩にストレッチは効果があるのか?

五十肩になると、ストレッチや運動でなんとかしたくなります。

院長

最近では、youtubeなどで、そういった動画が沢山あります。

ですが、五十肩に関しましては、自分で調べてストレッチや運動はしない方が良いです。

五十肩でご来院される方の中に、自分でストレッチや運動をしてしまい、悪化させてしまった方も多くいらっしゃいます。

もちろん、ストレッチや運動は効果的なのですが、五十肩の場合には、病期に応じでやるべきストレッチや運動が変わります。

ですから、病期を間違えてストレッチや運動をしてしまうと、五十肩が悪化してしまいます。

院長

五十肩のストレッチや運動は、専門家の指導の下に行った方が良いです。

四十肩・五十肩にお悩みの方へのメッセージ

四十肩・五十肩というのは、対処法は難しくないのですが、対処を行う時期が難しい疾患です。

例えば、炎症期に積極的に関節運動を行ってしまったり、逆に回復期に関節運動を行わなかったり、拘縮期に肩周辺の関節運動を行わなかったり。

このように対処法を行う時期を間違ってしまったために、数年間四十肩・五十肩が治らず苦しんでいる方に出会ってきました。

四十肩・五十肩は、どんなに早く回復しても数か月かかります。

ですから、ご本人も施術者も自分の対処法が合っているのか不安になり、もう少し待てば次の段階に進めるのに、対処法を変えてしまったりします。

四十肩・五十肩の治療には、辛抱と信頼が大切になります。

四十肩・五十肩がなかなか良くならずにお困りの方は、いまい整体院にご相談ください。

あなたのご来院をお待ちしています。