肩こりがなかなか改善しないという方は沢山いらっしゃいます。
そして、そういった方が整体やマッサージにいっても、その時は良いけどまた肩こりがやってくる…
こういった声もよく聞こえます。
色々なことを試したけど、全然肩こりが良くなりません。
肩こりを解消する方法は、沢山ありますが、本当の意味で肩こりを解消するのは、大変難しいです。
それはなぜなのかをご説明していきますね。
肩こりがなかなか改善しない理由
肩こりがなかなか改善しない理由は、ズバリ言うと、肩こりは色々なことが影響するからです。
肩こりは色々なことが影響する
肩こりというと、単に肩の筋肉が凝っている症状と思う方も多いです。
確かに肩の筋肉が凝っていることが肩こりなのですが、問題は肩の筋肉が凝る原因が沢山あるという点です。
肩の筋肉が凝る原因を体の構造的な観点からご説明します。
①肩甲骨が外側に引っ張られることで肩の筋肉が凝る
肩の筋肉は、肩甲骨にくっついているため、肩甲骨が外側に移動すると、それにつられて肩の筋肉が張ります。
この状態が続くと、肩の筋肉が凝ってきます。
肩甲骨が外側に移動してしまうのは、猫背の状態で腕を前にした状態で作業をするからです。
この作業姿勢は、デスクワークや車の運転などです。
②指や腕の筋肉の緊張が肩の筋肉を引っ張る
指や腕の筋肉と肩の筋肉はつながりがあるため、指や腕の筋肉が緊張すると、肩の筋肉を引っ張ります。
肩こりの方は、特に肘から先の筋肉の緊張が強く見られることが多いです。
そして、指や腕の筋肉が緊張すると、自律神経の交感神経も緊張するため、より肩の筋肉が緊張するという悪循環になります。
③腕に走行する神経が肩に走行する神経を引っ張る
肩こりの大きな原因の一つになっているのが、神経が引っ張られることです。
特に腕に走行する神経が引っ張られると、肩に走行する神経を引っ張り、肩の筋肉を緊張させます。
神経が引っ張られると、それ自体が痛みの原因になりますし、神経が支配している筋肉の緊張にもつながります。
④腰から足にかけて走行する神経が肩に走行する神経を引っ張る
神経は脳脊髄を介して全てつながっています。
ですから、腕の神経だけでなく、腰から足にかけて走行する神経が引っ張られても、肩の神経が引っ張られ、肩の筋肉が緊張します。
⑤内臓に分布する神経が肩に走行する神経を興奮させる
腕や腰や足の神経だけでなく、内臓に分布する神経が肩の神経に影響して、肩の筋肉が緊張することもあります。
また、内臓の調子の悪さが、神経を伝って、肩の筋肉を緊張させることもあります。
⑥自律神経の交感神経の興奮が肩の筋肉を緊張させる
自律神経には、緊張・興奮させる交感神経と、リラックスに働く副交感神経があります。
ストレス等の影響で、交感神経が優位に働くと、首や肩や腕の筋肉が緊張します。
緊張する場面では、肩に力が入りやすいです。
手に汗握るともいったりしますね。
⑦首の筋肉の緊張が肩の筋肉を緊張させる
首にある筋肉は、非常に過敏であるため、精神的なストレスや目の疲れなどがあると、強く緊張します。
そして、その緊張が頭や肩に伝わると、頭痛や肩こりになります。
肩こりを改善するには?
肩こりを改善するには、その人の状態に合わせて、上記しました原因を一つ一つ解決していくことが大切になります。
①姿勢の問題を解決する
まずは、姿勢の問題を解決することが大切です。
特に、背中を伸ばし、外側に移動してしまった肩甲骨を、内側に移動させることが必要になります。
②手や腕の筋肉の緊張を緩める
マッサージやストレッチによって、手や腕の筋肉の緊張を緩めることも、肩こりの解決には必要になります。
特に、デスクワークや車の運転を長時間する方は、肘から先の筋肉がガチガチに緊張していますので、良くほぐすことが大切になります。
③神経の問題を解決する
神経の問題というのは、体の中で神経が上手く滑らないという問題です。
神経は、筋肉のように自ら伸び縮みはしませんが、体の動きに応じて多少伸びます。
その際に、体の組織の間を滑るように動きます。
この神経の動きが悪いと、関節の動きの制限や、痛みしびれの原因になります。
肩こりの神経の問題は、肩周りだけの問題ではなくて、全身の神経の問題です。
神経は全てつながっているので、足の神経の動きの悪さが、首や肩まで影響します。
ですから、全身の神経が上手く滑り動く状態にすることが必要です。
④内臓の機能異常を解決する
内臓と肩こりは関係がないようですが、神経のつながりによって影響を受けます。
胃の具合が悪いと背中が痛くなる、といったように、内臓の機能異常は、体の離れた部分の痛みの原因になります。
神経の調整や、内臓の位置の異常、内臓が他の組織からしっかり離れて動けるようにする必要があります。
⑤自律神経の問題を解決する
首や肩の筋肉は、自律神経の交感神経が興奮状態にあると、緊張します。
ですから、自律神経の交感神経を緩める必要があります。
交感神経は、背骨に沿って走行しているため、背骨の調整をしたり、呼吸に関係する横隔膜の調整をしたりする必要があります。
⑥首の筋肉の緊張をほぐす
首にある後頭下筋群は、交感神経の緊張に反応しやすかったり、目の使いすぎに反応しやすかったりします。
そして、後頭下筋群の緊張は、頭や肩に伝わります。
ですから、頭痛や肩こりのある人に対しては、首の後頭下筋群をほぐす必要があります。
⑦肩の筋肉を緩める
①~⑥と問題を解決した後で、肩の筋肉をゆるめると、本当の意味で肩こりが改善します。
肩こりが中々良くならなかったのは、肩以外の原因が残っていたからなんですね。
はいそうです。
また、こういった体の問題が起こるのは、生活習慣が原因になっていますので、生活習慣も改善していけば、より根本的な意味で肩こりが改善していきます。
生活習慣の肩こりの原因についてはこちらでご説明してます。
肩こり改善しないQ&A
- なぜマッサージに何回も通っているのに肩こりが良くならないのでしょうか?
-
マッサージは主に筋肉に対してアプローチする施術になります。
ですが、肩こりの原因というのは、姿勢・腕や首の筋肉・神経・自律神経・内臓などの異常といったように多岐にわたります。
肩の筋肉が凝っているだけの肩こりであれば、マッサージで良くなりますが、そうでない場合には、他の原因も改善していく必要があります。
- ストレッチをすれば肩こりは良くなりますか?
-
肩こり改善のためにストレッチをするのであれば、足を含めた全身のストレッチが有効です。
マッサージと同様に、肩の筋肉が凝っているだけの肩こりであれば、肩の筋肉のストレッチで良くなります。
ですが、多くの肩こりの方は、その他にも原因があります。
ストレッチをしても、肩こりが改善しない方は、他の原因も解決する必要があります。
肩こり改善しないまとめ
肩こりがなかなか改善しないのは、肩こりになる原因が沢山あるから。
〇肩こりの原因
①肩甲骨が外側に引っ張られることで肩の筋肉が凝る
②指や腕の筋肉の緊張が肩の筋肉を引っ張る
③腕に走行する神経が肩に走行する神経を引っ張る
④腰から足にかけて走行する神経が肩に走行する神経を引っ張る
⑤内臓に分布する神経が肩に走行する神経を興奮させる
⑥自律神経の交感神経の興奮が肩の筋肉を緊張させる
⑦首の筋肉の緊張が肩の筋肉を緊張させる
これらの問題を解決した上で、肩の筋肉をほぐすと、肩こりが改善していきます。
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