猫背と聞くと皆さんはどんなイメージを持たれるでしょうか?
背中が丸い、頭が前に出ている、姿勢が悪い、元気がなさそう、シャキッとしていない等々。
あまり良いイメージはないと思います。
ですから、猫背を何とかしたいという方も多くいらっしゃいます。
この記事では、そういった方のために、整体の猫背に対する効果をご説明します。
猫背とは
猫背というのは、猫のように丸まった姿勢のことを言います。
ですが、今では、巻き肩や頭の位置が前に出た姿勢、ストレートネックやスマホ首なども猫背のカテゴリーに入って語られることも多いです。
また、医学用語ではないので、厳密な定義もありません。
確かに、猫背ってどんな姿勢かと聞かれても、何となく悪い姿勢かなくらいのイメージしかありません。
そうですね。
猫背はどんな姿勢で、なぜ悪い姿勢なのかといったことを、ハッキリさせる必要がありますね。
猫背に整体は効果があるのか?
猫背に対して整体が効果があるのかをお話する前に、猫背の何が悪くて、どのように良くする必要があるのかをお話します。
見た目が良い姿勢と体の機能が良い姿勢
姿勢の良し悪しには、実は二つの面があり、一般的にはその二つの面が混ざって語られています。
その二つの面というのが、見た目が良い姿勢と体の機能が良い姿勢です。
見た目が良い姿勢
見た目が良い姿勢というのは、スポーツや運動をする際に良いフォームと呼ばれる姿勢であったり、ビジネスの場面や軍隊などで良しとされている姿勢の事です。
人に評価される良さ、運動効率が良いという意味での良い姿勢です。
猫背の姿勢の悪さが語られる時には、この見た目の良し悪しとして語られることが多いです。
ですが、見た目の良い姿勢には、問題点があります。
それは、体の機能を無視して、見た目の良さを優先してしまうことが多いという点です。
体の機能を無視するってどういうことですか?
A子さんは、見た目の良い姿勢をした時に、キツイ・ツライと感じたことはありませんか?
見た目の良い姿勢というのは、体の機能が上手くいっていないのに、無理矢理見た目に良い姿勢にしてしまうことが多いです。
なるほど、見た目に良い姿勢は、体の機能がついていかないのに、無理に作られることが多いんですね。
そうなんです。
もちろん、体の機能が十分に良い人は、見た目に良い姿勢をすることには何の問題もありません。
ですが、体の機能が十分でない人に、見た目に良い姿勢を強要すると、逆に体の機能を悪くしてしまいます。
例えば、スポーツで良いとされるフォームに無理に合わせたために、怪我やスランプに陥ってしまうといったようなことが起こります。
体の機能が良い姿勢
見た目に良い姿勢の他に、体の機能が良い姿勢があります。
体の機能が良い姿勢というのは、関節や筋肉、神経がしっかりと働いている状態の姿勢です。
言い換えると、色々な場面・環境に一番適応した、効率的な姿勢です。
この観点からすると、猫背の姿勢は、ある場面では良く、ある場面では悪いということになります。
テレビや本などで、猫背の方が本当は良いんですよと語る人がいますが、それは、ある場面・環境では猫背の方が良いですよということです。
猫背というのは、見た目には悪いですが、状況によっては猫背の方が良いことも多いです。
例えば、内臓の調子が悪い時や、気分が落ち込んでいる時、リラックスしたい時には、見た目に良い姿勢はツライので、猫背の方が良いです。
逆に、スポーツや運動をする際や、活動をする際には、猫背ではない方が良いです。
整体は体の機能が良い姿勢が目的
整体というのは、体の機能を高めることをします。
整体の効果についてはこちらでご説明しています。
ですから、整体では、体の機能が良い姿勢にすることが目的です。
整体が猫背に対して効果的なのは、体の機能が良い姿勢にすることに対してです。
整体を受けても見た目に良い姿勢にはならないんですか?
いえ、ある程度は見た目も良くなります。
なぜなら、体の機能が悪くなると、見た目の姿勢も悪くなるからです。
ですが、皆さんが想像している見た目に良い姿勢というのは、自然な体の機能からすると、不自然なところも多いです。
そういった体の機能からして不自然な、見た目に良い姿勢には、整体ではなりません。
猫背の人が整体を受けるとどうなる?
猫背の人は、見た目に悪い姿勢になっているだけでなく、体の機能も悪くなっています。
背中が伸びなくなっていて、手が上がり辛くなっていたり、膝を伸ばしきることが出来なくなっています。
そして、その影響で、肩こりや腰痛、膝の痛みが起こっている方もいらっしゃいます。
そういった猫背の人が整体を受けると、体の機能が良くなります。
体の機能が良くなるというのは、筋肉・関節・神経の働きが良くなり、血流が改善されたり、内臓の働きが良くなったりします。
その結果、脊柱(背骨)は伸び縮みしやすくなるので、立った時には背中が伸びます。
そして、内に巻いてしまっている肩は拡がり、運動時の身体の動きも良くなります。
猫背の人は、立った時に本当は伸びるはずの背骨が伸びないんですね。
そして、整体を受けると体の機能が高まるので、背骨が伸びる必要がある時に伸びるようになるんですね。
そうです。
そして、背中が丸まるべき時には丸まり、胸を張るべき時にはしっかり胸が張れるようになります。
このように、環境や必要に応じて、しっかり対応できる体の機能を回復させるのが整体です。
見た目に良い姿勢になるにはどうすれば良いのか?
では、見た目に良い姿勢になるにはどうすれば良いのでしょうか?
それは、訓練やトレーニングの分野になります。
元をたどれば背筋の伸びた姿勢が良いというイメージは、軍隊教育からきていると言われています。
ですから、見た目に良い姿勢というのは、訓練やトレーニングで作られるものです。
例えば、モデルの方やクラシックバレエの方、そして各種武道をされている方が、姿勢が良いのは、長年の訓練があるからです。
見た目に良い姿勢になるのに整体は不必要?
では、見た目に良い姿勢になるには、整体は不必要なのかというと、そうではありません。
むしろ、必要です。
というのも、見た目に良い姿勢になるには、体の機能が良い状態である必要があるからです。
もしも、体の機能が十分でないのに、見た目に良い姿勢になるための訓練・トレーニングをすると、体を痛めます。
新体操をされている方やクラシックバレエをされている方に、腰痛が多いのもそれが理由です。
見た目に良い姿勢になるには、体の機能が良い状態にした上で、見た目に良い姿勢になるための訓練をするべきです。
なるほど、色々なスポーツや職業での見た目に良い姿勢になる訓練をいきなりやると、体の機能が良くない人は、体を痛めてしまうんですね。
そうすると、体の機能を良くすることと、見た目に良い姿勢になるための訓練は、両方必要ですね。
はい、その方が見た目に良い姿勢になるための訓練やトレーニングの効率は格段に上がりますし、怪我や故障などの予防にもなります。
猫背整体効果のまとめ
〇猫背とは
猫背は、猫のように背中が丸くなった姿勢のことですが、今では巻き肩や頭の位置が前に出た姿勢も含んで語られます。
〇見た目に良い姿勢と体の機能が良い姿勢
姿勢が良いといった時には二つの意味があります。
・見た目に良い姿勢⇒訓練やトレーニングで作られる見た目が良い姿勢
・体の機能が良い姿勢⇒環境や状況にしっかり対応が出来る姿勢
猫背には、見た目が悪い姿勢と体の機能が悪い姿勢の二つの意味があります。
〇整体では体の機能が良い姿勢を作る
整体では、体の機能が良い姿勢を作ることが目的なので、猫背における体の機能が悪い姿勢という意味において、効果的です。
〇見た目に良い姿勢を作るのにも整体は必要
見た目が良い姿勢を作る時には、訓練やトレーニングが必要です。
訓練やトレーニングをする前に、整体等で体の機能を十分な状態にしておくと、怪我や故障が減り、効率もあがります。