四十肩・五十肩の時には、肩だけでなく二の腕の辺りが痛むことがあります。
この記事では、四十肩・五十肩の時の二の腕の痛みの原因についてご説明します。
四十肩・五十肩で二の腕が痛い時の原因とは?
四十肩・五十肩で二の腕が痛い時には、筋肉が原因の場合と、神経が原因の場合があります。
筋肉が原因の場合
二の腕には、上腕三頭筋という筋肉があります。
上腕三頭筋は肘を伸ばす筋肉です。
上腕三頭筋は、肘を伸ばす筋肉ですが肩甲骨にもくっついているため、肩の動きにも関係します。
上腕三頭筋は、四十肩・五十肩の初期に起こる炎症には直接的には関係しませんが、肩の関節の動きが悪くなる拘縮期に、他の肩の筋肉と共に硬く緊張します。
そして、無理に肩を動かそうとする時に、力が入ってしまいます。
こうした状態を続けていると、上腕三頭筋が疲労し血流が悪くなることで痛みを発することがあります。
〇四十肩・五十肩の後期は肩の後ろが痛くなってくる
四十肩・五十肩というのは、初期の頃は肩の前側や上側が痛くなります。
肩の前側や上側が痛くなるのは、炎症を起こしやすい組織が肩の前側や上側にあるからです。
そして、四十肩・五十肩の状態が続くと今度は肩の後ろが痛くなってきます。
これは、動きが悪くなった肩を無理に動かそうとする際に、肩の後ろにある筋肉を使うからです。
二の腕が痛くなるのも、四十肩・五十肩の後期が多いです。
神経が原因の場合
二の腕の痛みの関係する神経は、腋窩神経と橈骨神経です。
腋窩神経が原因の場合
腋窩神経が原因の時には、神経の絞扼障害が起こっています。
神経の絞扼障害というのは、神経が筋肉などによって締め付けられてしまい、痛いやしびれを発する障害です。
腋窩神経の絞扼障害は、四十肩・五十肩で起こりやすく、二の腕や肩の前部や後部の広い範囲が痛みます。
また、だるい感じがすることもあります。
原因は、腋窩神経の走行にあります。
腋窩神経は、肩の大円筋・小円筋・上腕三頭筋・三角筋といった筋肉の間を通ります。
四十肩・五十肩の際には、この筋肉が緊張しやすいため、その間を通る腋窩神経も絞扼されてしまうことが多くなります。
橈骨神経が原因の場合
橈骨神経というのは、二の腕を走行する神経です。
橈骨神経は、上腕骨と上腕三頭筋の間を走行するため、上腕三頭筋が緊張することで橈骨神経が締め付けられ痛むことがあります。
また、橈骨神経は、二の腕を走行した後で、肘を通り指にまで達します。
ですから、その走行場所のどこかで、絞扼されたり引っ張られたりすることも多く、その結果二の腕の部分に痛みを発することも多いです。
四十肩・五十肩で二の腕が痛む時の整体での対処法は?
四十肩・五十肩で二の腕が痛む時に、整体では筋肉と神経の機能を改善します。
筋肉では、上腕三頭筋と、その周辺にある三角筋・大円筋・小円筋を緩めます。
こういった筋肉を緩めることで、上腕三頭筋がしっかりと緩むため、二の腕の痛みが改善します。
また、神経に関しましては、腋窩神経の絞扼を改善するために、上腕三頭筋と大円筋と小円筋を緩めます。
そして、橈骨神経が引っ張られていることが多いために、肘や手首を走行する橈骨神経の絞扼を改善します。
四十肩・五十肩自体を改善するためにも、こういったアプローチは必要になります。