股関節の痛みというのは、若い方からご高齢の方まで、お困りの方が多い症状です。
股関節の痛みの解決方法としましては、整形外科やリハビリ、ストレッチや体操などがありますが、整体も有効です。
股関節の痛みに関しましては、整体で対処が出来る範囲と出来ない範囲があります。
この記事では、股関節の痛みに対して、整体は何が出来るのか?そして、何が出来ないのか?をご説明します。
股関節の痛みに対して整体に出来ること出来ないこと
股関節の痛みというのは、原因によっては、歳を重ねるごとに、病態が悪化していってしまうものがあります。
そういったことを避けるためには、一度病院を受診して、股関節の状態を診てもらうことが大切です。
病院で対処が必要な股関節の痛みと、整体で対処が出来る股関節の痛みは、病態が違います。
まずは、病院にいって、病院で対処が必要なのかどうかをハッキリさせることが大切なんですね。
病院で対処する必要のある股関節の痛み
病院で対処が必要な股関節の痛みは、変形が原因になっているもの(変形性股関節症)、大腿骨頭壊死症、関節リウマチ等です。
痛みの部位や痛み方から、自分で判断するのは難しいため、一度整形外科を受診しましょう。
整体に出来ること
股関節の痛みの原因として主に考えられるのは、筋肉・関節・神経の機能が悪くなっていることです。
ですから、股関節の痛みに対して整体が出来ることは、筋肉・関節・神経の機能を良くすることです。
筋肉に対して出来ること
股関節に関わる筋肉は沢山あります。
その内、どの筋肉に機能異常が起こっても、股関節が痛くなる可能性があります。
股関節の前が痛むのであれば、腸腰筋・大腿四頭筋・内転筋・大腿筋膜張筋という筋肉の機能異常が考えられます。
股関節の横や後ろが痛むのであれば、大殿筋・中殿筋・小殿筋・外旋六筋・ハムストリングスといった筋肉の機能異常が考えられます。
筋肉の機能は、伸び縮みするという機能です。
ですから、筋肉の機能異常というのは、上手く伸び縮みが出来ないという異常です。
筋肉が上手く伸び縮み出来ないのは、筋肉が硬くなってしまっていたり、血流が悪くなる事で酸欠状態になったり、神経の伝達が悪くなることが原因になります。
股関節が上手く伸び縮み出来ないと、股関節が痛むんですか?
はい、股関節の筋肉が上手く動かないと、股関節が変な方向に引っ張られたり、圧力がかかったりします。
そういった時に、変な力がかかった股関節の組織が痛みを出します。
また、股関節の筋肉自体が痛みを出していることもあります。
整体では、筋肉の機能を回復させることで、股関節の痛みを改善します。
関節に対して出来ること
関節には、関節を包む関節包という組織があります。
この関節包が硬くなると、関節の動きが悪くなり、股関節に痛みが出ます。
整体では、この関節包の機能を回復させることで、股関節の痛みを改善します。
〇臼蓋形成不全と病院で言われた時
臼蓋形成不全というのは、股関節の痛みの原因の一つです。
臼蓋というのは、大腿骨が骨盤に接続する部分の受け皿のことです。
様々な理由で、臼蓋が浅くなり、上手く大腿骨がハマらなくなってしまう状態を、臼蓋形成不全と言います。
臼蓋形成不全の方でも、大人になって股関節が痛くなく過ごせていた期間がある方は、整体で改善が出来る可能性があります。
臼蓋形成不全といわれた方でも、多くの方が、大人になって数年から数十年の間は痛みがなかった方がほとんどです。
こういった方々の股関節に痛みが出るのは、臼蓋形成不全が一番の理由ではなくて、股関節の関節包が硬くなってしまったことにあるのではないかと、私は整体の臨床を通して考えています。
神経に対して出来ること
股関節の痛みに関わる神経は、股関節の前であれば大腿神経・閉鎖神経、股関節の後ろであれば坐骨神経・上殿神経・下殿神経などです。
こういった神経が、過剰に圧迫されたり、けん引されると、痛みが出ます。
整体では、神経が過剰に圧迫されたりけん引されない状態にすることで、股関節の痛みを改善します。
整体に出来ないこと
股関節の痛みに対して、整体が出来ないことというのは、筋肉・関節・神経の機能異常が原因でない場合です。
それは、具体的にどういった場合ですか?
何かの病気が原因になっている場合や、手術が必要である程の変形がある場合などです。
そうじゃなければ、整体で股関節の痛みが良くなるんですか?
はい、良くなります。
ですが、変形があったり、臼蓋形成不全などのある方は、ある程度は痛みが残ったり、一度良くなっても、ある程度ケアをしないと、また痛くなることがあります。
ですが、股関節の機能を良い状態にしておくことは、大切です。
股関節の機能を良くすることは、整体以外でも、リハビリや運動やストレッチなどでも出来ます。
股関節に痛みのある方は、自分に合った方法で、股関節の機能を良い状態に保ちましょう。
〇保存療法が適応であれば整体で改善が可能
股関節に変形などがあっても、病院では保存療法で経過をみることがあります。
保存療法は医療的には積極的な介入は出来ないが、リハビリなどで現状を維持するという方法です。
こういった時には、整体で股関節の機能を良くすることで、股関節痛に改善がみられることが多いです。
勿論、変形自体を整体でどうこうすることは出来ませんが、機能が悪くなっている股関節の機能を回復させることは出来ますし、なるべる股関節の機能を良い状態にしておくことは、経過をみる上でも大切です。
股関節痛みまとめ
〇股関節の痛みに対して整体が出来ること
・股関節に関わる筋肉・関節・神経の機能を良くすることで、股関節痛を改善出来る
〇股関節の痛みに対して整体が出来ないこと
・筋肉・関節・神経の機能異常が原因ではない股関節痛を改善することは出来ない
・手術が必要な程の変形があったり、病気が原因である股関節痛は、整体では改善が出来ない