腰痛では、体勢や姿勢によって、痛い時と痛くない時があります。
そして、その中で、座っていると痛いが、立つと楽な腰痛の方がいらっしゃいます。
腰痛では、なぜその腰痛が起こるのかを知って、適切に対処することが大切です。
この記事では、腰痛で座ると痛いが立つと楽な時のメカニズムと整体における対処法をご説明します。
腰痛で座ると痛いが立つと楽な時のメカニズム
座っている時に痛いのに、立つと楽になる腰痛のメカニズムを知るには、座っている時と立っている時の違いに注目すると答えが見えてきます。
座っている時と立っている時の違い
座ってる時と立っている時に一番違いがあるのが、股関節と膝関節です。
立っている時は伸びている股関節と膝関節ですが、座った時には、ほぼ90°に曲がった状態になります。
それに伴い、筋肉と神経も、伸ばされたり縮んだりします。
この時、関節・筋肉・神経に機能の異常があり、上手く伸び縮みしないと、痛いやしびれとして症状が現れます。
座っている時に痛いということは、座っている時に、体に不具合があるんですね。
はいそうです。
立っている時に痛くないのは、立つという体の機能には異常がないということです。
逆に座っている時に痛いのは、座るという体の機能に異常があるということです。
腰痛で座っていると痛くて立つと楽な時に考えられる原因
腰痛で座っている時に痛い場合に、考えられる原因は沢山あります。
ですから、関節・筋肉・神経に分けて、原因を考えると分かりやすいです。
関節に原因
関節の原因として考えられるのが、腰椎椎間関節・仙腸関節・股関節・膝関節です。
腰仙関節
腰仙関節というのは、腰と骨盤のつなぎめにある関節です。
腰の下の真ん中が辺りが痛いのは、腰仙関節に機能異常たあるサインです。
座った時というのは、この腰仙関節への負担が立っている時よりも増えます。
ですから、座った時の腰痛の原因として多くみられる関節です。
腰椎椎間関節
腰椎椎間関節というのは、腰の背骨の関節です。
この腰椎椎間関節の動きが悪いと、座っていて腰が痛くなることがあります。
腰椎椎間関節の動きが悪いことが原因で起こる腰痛を、椎間関節性腰痛と言います。
仙腸関節
仙腸関節というのは、骨盤の関節です。
座っている時というのは、立っている時とは違って、骨盤が固定されてしまいます。
ですから、骨盤の関節である仙腸関節が上手く動かないと、上半身の重さを支えられずに腰やお尻に痛みが出ます。
股関節
座っている時というのは、股関節が90°程度曲がります。
ですから、股関節の曲がる機能に異常があると、腰や仙腸関節や股関節に痛みが出ます。
股関節の後ろの部分が硬いと、座った時にお尻が痛くなったり、坐骨神経痛が起こったりします。
膝関節
座っている時には、股関節と同様に膝関節も曲げた状態になります。
膝の関節が上手く曲げられないと、筋肉や神経が引っ張られて、腰痛が起こることがあります。
筋肉に原因
座っている時の腰痛の原因が筋肉にある場合には、特にお尻の筋肉や内腿や腿裏の筋肉が硬くなっていることが多いです。
お尻の筋肉
お尻の筋肉の梨状筋が硬くなると、座っている時に、坐骨神経を圧迫したり、骨盤を引っ張ったりして、腰痛の原因になります。
また、大殿筋や中殿筋、小殿筋といったお尻の筋肉も、座っている時に硬くなりやすいです。
下肢の筋肉
下肢の筋肉では、腿の裏にあるハムストリングスという筋群が硬くなりやすく、その影響で坐骨神経を圧迫したり、骨盤を引っ張ったりして、腰痛の原因になります。
また、座った時には、内転筋と呼ばれる内腿の筋肉も硬くなりやすいです。
内転筋が硬くなると、腰が伸びなくなりますので、腰痛の方は、必ず機能回復させる必要のある筋肉です。
神経に原因
座った時の腰痛の原因が神経にある場合には、坐骨神経が圧迫を受けたり、引っ張られたりしている可能性があります。
坐骨神経はお尻や腿の裏を走行しているために、座っている時には圧迫やけん引を受けやすいです。
立っている時に坐骨神経痛が出る場合には、坐骨神経痛の原因が、腰の関節や股関節の関節機能の異常にあったり、足首が上手く曲がらなくなっていることにあったりします
腰痛で座ると痛いが立つと楽な時の整体での対処法
腰痛で座った時には痛いが立つと楽な時の整体での対処法をご説明します。
関節に対してのアプローチ
整体におきましては、腰仙関節・腰椎椎間関節・仙腸関節・股関節・膝関節の調整が必要になります。
腰仙関節・仙腸関節といった骨盤の関節が特に重要で、この部分の機能異常がしっかりと改善されると、座った時の腰痛も改善されます。
それでも、腰痛が良くならない時には、腰椎椎間関節といった腰の背骨の関節や、股関節・膝関節を調整します。
筋肉に対してのアプローチ
座った時に痛い腰痛の時には、お尻の筋肉と、内腿の筋肉の硬さを取ることが重要になります。
お尻の筋肉では、梨状筋・大殿筋・中殿筋・小殿筋といった筋肉を緩めます。
内腿の筋肉は内転筋という筋肉で、背中が丸くなっている方は、かなり硬くなる筋肉なので、お尻の筋肉と同様に、硬さを取ることが必要になります。
神経に対してのアプローチ
座っている時の腰痛におきましては、坐骨神経が圧迫されたり引っ張られたりしない状態にすることが必要です。
坐骨神経は、お尻を通って、足の先まで行きます。
ですから、その通り道のどこかで機能異常が起こると、坐骨神経痛が起こる可能性があります。
座っている時には、お尻や腿の裏、膝の外側、ふくらはぎといった部分で坐骨神経が圧迫されたり引っ張られたりする可能性がありますので、この部分ではしっかりと機能を改善させる必要があります。
セルフケアで大切なこと
セルフケアで座っている時の腰痛を改善する時に大切なことをご説明します。
なるべく立つ
それが出来れば苦労はしないというお声が聞こえてきそうですが、一番大切なことが、なるべく座る時間を減らして、なるべく立つことです。
座っている時に腰が痛くなる人は、座ることでさらに腰痛を酷くしてしまいます。
ですから、まずは座っている時間を減らして、なるべく腰痛を酷くしないことが大切です。
座っている時には、腰が丸くなりやすく、腰を伸ばしたくなってきます。
そういった時には、早く立ち上がって腰を伸ばして欲しいという体からのサインが出ていますので、すぐに立ち上がりましょう。
運動不足を解消する
座っている時に腰痛が起こる方は、運動不足で、腰や下肢の血流が悪くなっている方が多いです。
ですから、良く歩いたり、体操をするなどして、運動不足を解消することも大切です。
ストレッチをする
ストレッチが必要な部分は、腰ではなくて、下肢です。
特に、お尻や内腿、ふくらはぎのストレッチをしましょう。
腰痛座ると痛い立つと楽まとめ
〇腰痛で座ると痛いが立つと楽な時のメカニズム
・座っている時と立っている時の違いに注目する
・座っている時は股関節・膝関節が曲がっている
・関節では、腰椎椎間関節・腰仙関節・仙腸関節・股関節・膝関節に原因がある
・筋肉では、お尻の筋肉や腿裏、内腿の筋肉に原因がある
・神経では、坐骨神経に原因がある
〇腰痛で座ると痛いが立つと楽な時の整体での対処法
・関節では腰仙関節・仙腸関節の調整が重要
・筋肉では、梨状筋・大殿筋・中殿筋・小殿筋・内転筋・ハムストリングスの調整が必要
・神経では、坐骨神経の調整が必要
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